ルイヴィトンの歴史を物語るハードトランク。そんなトランクを身に付けられるようにしたのが“ウェアラブル・トランク”です。従来のように旅行や大荷物を週のするための物ではなく、日常に沿えることができるコンパクトなトランクです。多くの物はショルダーベルトを付けることができるため肩にかけて普通のバッグとして使用することが可能です。今回REPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)が依頼を引き受けたのはその“ウェアラブル・トランク”の一つ、“ソフトトランク・メッセンジャー”でした。その名の通り、柔らかい素材で構成されたトランクデザインのメッセンジャーバッグです。本来のトランクの役割はその中身を守ることなので、硬い素材で構成されていることがほとんどです。しかし、それを身に付けるとなれば中には硬い素材が持ちにくいという方もいらっしゃるかもしれません。硬い素材は避けたい、でも同時にトランクのデザインが好き。柔らかさとルイヴィトンを代表するトランクのデザインを合わせ持つ“ソフトトランク・メッセンジャー”はそんな要望に応える優れた逸品と言えるでしょう。
2025/03/18
ルイヴィトン修理リペア
LOUISVUITTON消臭処理
こんにちは。高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店REPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)です。今回ご紹介するご依頼内容はLouis Vuitton(ルイヴィトン)ショルダーバッグ“ソフトトランク・メッセンジャー”(モノグラム)の消臭処理です。ルイヴィトンの“ソフトトランク”は2019年春夏コレクションから登場した人気のルイヴィトンアイコンモデルです。登場からコレクション毎に新作が発表されています。ブランドLouis Vuitton(ルイヴィトン)は創業者であるルイ・ヴィトン氏がパリでトランク職人として活躍し、その後独立して自身のアトリエを開いたことから始まりました。実はルイ・ヴィトン氏がアトリエを開くまでには17年間のトランク職人としてのキャリアがあります。当時の主な移動手段は徒歩を除けば馬車、汽車、船舶などです。現在の日本のように丁寧な荷物管理をしているわけもなく、その扱いは酷いものだったそうです。そのため人々は自分の荷物を守るためにひとりひとり職人に依頼をしなければなりませんでした。当時のルイ・ヴィトン氏もそういった依頼を受けていた職人の一人でした。師事していたマレシャル氏の元から独立して世界初の旅行鞄専門店として1854年にアトリエがオープンします。その後拡大する需要に応えるために規模を拡大し、1867年のパリ万国博覧会で銅メダルを獲得したことで世界的に認められることとなったのです。スラブやラテン系の王族からの人気も高く、彼らもトランクの発注をしています。ルイヴィトンの公式ホームページにもいくつか紹介されていますが、古い時代にオーダーを受けて製作されたトランクが現代にまで形を残しているという事実に驚かされます。その頑丈さこそルイヴィトンがブランドの熾烈な競争を生き残ってきた理由の一つと捉えて良いかもしれません。そんなルイヴィトンのトランクは、素材やデザインを変えて現在でも販売されています。ハードトランクとしては室内を彩るインテリアとしても使用できる大きなクーリエ・ロジンや、コレクションボックスとしても優秀なコトヴィルシリーズ等が挙げられます。アイコニックなモノグラム・キャンバスを基調にカラーやステッカー等でバリエーション豊かなラインナップです。
修理リペアの実例概要
さて、今回のご依頼はLouis Vuitton(ルイヴィトン)ショルダーバッグ“ソフトトランク・メッセンジャー”(モノグラム)の消臭処理でした。ご注文を受けて実際にお送りいただいたご依頼品を確認すると、見た目はかなり綺麗な状態で、未使用と言われてもわからないくらいです。しかし、臭いを確認すると確かに不快な臭いが香っていました。汚れも何もないのに不快な臭いがする原因として考えられるのは「加水分解」です。加水分解とは水が反応物や化合物の結合を切って(分解して)新たな物質を生成する化学反応のひとつです。反応する素材は様々ですが、代表的なものとしてはポリウレタン(PU)等が水分を吸って分解反応が起こることもあります。一見するとルイヴィトンのバッグや財布にはポリウレタンが使用されているように思えないかもしれません。しかし、バッグや財布には必ずと言っていいほど接着剤が使用されており、ポリウレタンはその接着剤の成分に含まれているのです。強度を出すために縫い付ける前に接着剤が塗布されていることがほとんどでしょう。それは裏地にも言えることで、加水分解が起こったバッグを開けると不快な臭いがするのは裏地の接着に使われた接着剤が原因のことが多いです。
何かが付着して発生している臭いであればクリーニングで臭いの原因を取り除き解決することができます。しかし、加水分解という水分が原因となる反応で発生している臭いについては安易に水を使用したクリーニングを行うわけにはいきません。ブラッシングでホコリや塵を払い、専用洗剤で濡らした布で拭いて乾燥をする、極限まで水分を減らしたクリーニング方法で処理を行います。その後消臭液を吹きかけて更に乾燥をするのですが、こと加水分解の消臭処理においてはこの乾燥の工程こそが重要です。水分や湿気が原因となっているため、とにかく乾燥させて余分な水分を飛ばす必要があるのです。今回のルイヴィトンショルダーバッグ“ソフトトランク・メッセンジャー”(モノグラム)は特に内側から臭いがしていたため、鞄の口を開けたまま乾燥をしました。加水分解の悪臭は通常通りクリーニングをしても落ちるわけではありません。しかし、ご説明したような水分を減らしたクリーニング方法でも必ず落ちるというわけでもありません。臭いが酷かったり、素材そのものが劣化していたりするといくら消臭液をかけて乾燥させても全く効果が無いこともあるのです。
今回消臭依頼をお引き受けしたルイヴィトンショルダーバッグ“ソフトトランク・メッセンジャー”(モノグラム)は、十分に乾燥させることで消臭することができました。元が綺麗な状態なだけに不快な臭いが消えて、今後は気持ちよくお使いいただけると思います。一言で加水分解の臭いと言えど、中には何をやっても落ちない臭いの物もございます。そのため、加水分解の症状が出ないよう普段から防ぐことが大切になってきます。ルイヴィトンや高級ブランドの製品はもったいなくてついつい大事にしまっておきがちですが、加水分解はそういった状態のものにこそ起きやすい症状です。月に一度風通しの良い場所に置いておいたり、たまにお出かけに使ったりするだけでも効果的です。適切な保管と適切な使用で大切なブランド品を守りましょう。高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)では、さまざまな高級ブランドの正規店では断られてしまった修理内容もお受けできる場合がございますので、ぜひ一度ご相談くださいませ。ご相談は弊社HPの無料カウンセリングからお問い合わせ可能です。お客様のご利用をスタッフ一同お待ちしております。