2024/06/23

エルメス修理リペア

Hermès革交換修理

こんにちは。高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店のREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)です。今回、高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)でご紹介するのはHermès(エルメス)の代表的な財布である”ベアン”の革交換修理のご依頼です。エルメスは、フランス・パリに本社を置くファッションブランドで、創業者はティエリー・エルメスという方です。1837年、ティエリー・エルメスがパリ9区に高級馬具工房を開いたことが始まりで、当時はロシア皇帝やナポレオン三世などを顧客とした馬具工房として発展し、1867年に万博博覧会で銀賞を受賞しました。その後、移動手段が馬から車に変化したことを受け、もともとあった馬具の製作技術を使ってバッグなどのアパレル製品の制作を開始しました。この時期、アメリカでは自動車メーカーであるフォードが急成長し始めていたのでエルメスでは馬車ではなく自動車時代の到来を予感して、馬具以外の商品を展開していくことになったそうです。1920年にはエルメスファスナーの特許を取得し、初めてバッグにファスナーを取り入れました。エルメスでは現在でも人気の高い有名モデルを次々に生み出しています。例えば、モナコ公妃であるグレース・ケリーが持っていたバッグ「サック・ア・クロア」の商品名をグレース・ケリーの人気にあやかって変更した「ケリー」や、イギリスの女優で歌手でもあるジェーン・バーキンのために作られた「バーキン」など、人気モデルを世に出し続けています。ケリー・バーキンともに、エルメス最初のバッグであるオータクロアが原型です。エルメスといえば従者と馬車のみが描かれているブランドロゴが特徴ですが、なぜ主人がいないのか皆様は分かりますか?エルメスは、「従者=職人」、「馬車=商品」、「主人=お客様」と考えており、エルメス側が用意するのは最高の従者(職人)と馬車(商品)のみで、それらを扱っていくのは主人(お客様)であるというような思いから、ブランドロゴには主人を描かないという構図になっているそうです。素敵な思いやコンセプトが隠されていたんですね。さて、ここまではエルメスの長い歴史をご紹介させていただきましたが、次はエルメス財布の定番とも言われる「ベアン」について詳しく説明していきます。

修理リペアの実例概要

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それでは、高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)へ修理のご依頼をいただいた長財布を見ていきましょう。こちらが今回、高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)でお預かりした「エルメスベアン」です。ベアンとは、20年以上前から販売しているエルメスの伝統的かつ代表的な財布です。正面にあるH型の金具にベルトを通すことで開け閉めをする構造で、幅広いカラー展開と牛革や山羊革などの素材のバリエーションが豊かな点から、女性や男性を問わず幅広い年代の方々から人気のある財布です。エルメスの財布は他にもアザップシリーズやドゴンシリーズなどがありますが、エルメスらしい特別感を感じることができるベアンならではの装飾であるH金具の存在が、ベアンが世界中の人々に選ばれている理由のひとつとなっているように思います。ベアンという名前の由来は、フランスにあるベアン地方の名前から付けられていて、フランスの地方名に由来するエルメスのコレクションシリーズのひとつとなっています。

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エルメスベアンに使われている素材の種類は豊富で、一言で牛革と言っても、手触り・硬さ・しなやかさなどが異なり、名称も細かく分かれています。こちらはヴォーエプソンと呼ばれる革が使われているものかと思われます。ヴォーエプソンは2004年に登場した少し粗い目の型押し革です。若干マットな光沢感でバッグや財布など幅広く使用され、現在は人気一位とも言われている素材です。ヴォーエプソンは型崩れしにくく発色が良いのが特徴です。また、元々柔らかめの革ですが使い込むことでさらに柔らかくなり手に馴染みやすい性質があります。しかし、この柔らかさが破けやすい原因となってしまう場合もあり、ベアンユーザーの中にはベアンは壊れやすいと仰られる方もいます。ベアンのデメリットとしては、使用の際に毎回H金具にベルトを差込みしなければならず、ベルトの先端や折り曲がる部分にほつれや破れなどのダメージがつきやすいです。また、二つ折りデザインのため折り目部分の糸もほつれやすいように思われます。今回のご依頼品はカード入れ部分の革が破れてしまったために修理のご依頼をいただきました。ベアンはできるだけ丁寧に扱った方が良いかもしれませんね。

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こちらが”カード入れ部分の革交換”が完了した修理箇所を近くから見た写真です。カード入れは見た目はシンプルですが、構造は複雑なものが多く修理にお時間を頂戴する場合がございますので、カード入れ交換をご依頼いただく際は納期に余裕をもってご依頼いただくことをお勧めしております。カード入れなどに使用する革の種類はたくさんあり、それぞれ色・シボ・質感が異なります。「シボ」とは革の表面にある立体的なシワ模様のことです。シボは革を揉んだり縮ませたりすることで大きく現れ、革の繊維の密度や部位などによって出方が異なります。基本的に密度がゆるく目が粗いとシボが大きくなり、肌目が細かく繊維が締まっているとシボが細かくなる仕組みです。弊社では使用する革の種類を豊富に取り揃えておりますので、交換の際に使用する革はできる限り似た色や質感の革を使用して修理を行っています。革を豊富に保有している業者は比較的少なく、似たようなデザインの革が無かった場合はその都度、製造工場に出向いて様々な種類を直接確認して仕入れをしています。弊社ではその積み重ねによって沢山の革を保有しており、現在も仕入れに出向いて在庫を増やしております。

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こちらは内側全体のお写真です。今回は右側にあるカードポケット全5箇所のうち3箇所の革を交換いたしました。内側全体を見ていただいても、交換した箇所と元々のオリジナルの箇所ではあまり差が出ずに修理を行うことができたかと思います。今回のカード入れの裏側は革のままの状態で交換することができましたが、シャンタン生地への張り替えをしなければいけない場合もございます。それぞれの商品によって様々な修理方法がありますので、大切なご依頼品を長くご愛用されるためのお手伝いができれば嬉しいです。以上で今回の高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)の修理内容のご紹介を終わらせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました。高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)では、Hermès(エルメス)などの高級ブランドの正規店では断られてしまった修理内容もお受けできる場合がございますので、ぜひ一度ご相談くださいませ。お客様のご利用を心よりお待ちしております。

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