2023/06/27

ルイヴィトン修理リペア

革あて修理

こんにちは。LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)修理専門店のREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)です。今回LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)の修理内容でご紹介するのは、こちらのLOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)のモノグラムラインの二つ折り財布です。こちらのモノグラム柄の二つ折り財布ですがLOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)のポルトフォイユマルコ(ポルトフォイユマルコNM)という品名の二つ折り財布になります。発売当初から人気のこちらのモデルはスマートなデザインでパンツのポケットにも入れやすく、出した時にもクールな印象は男性の心を鷲掴みにし、現在では多くの男性から根強い人気のあるLOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)のポルトフォイユマルコです。こちらのポルトフォイユマルコですが、モデルチェンジを繰り返してきたことはご存知でしょうか。ポケットの数や素材など、ディテールにこだわり何度も生まれ変わっています。実は初代のポルトフォイユマルコは男性向けではなく女性向けにデザインされたものでした。ポルトビエカルトクレディモネ(M61665)といい現在では廃盤になっていて公式では購入することが出来ない一品なのですが、LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)を愛するユーザーからは「旧マルコ」と呼ばれ親しまれています。モノグラムの他にもダミエやエピなど多数のラインで展開されていました旧マルコはサイズ感も、現行のポルトフォイユマルコよりも小ぶりで、女性の手にも収まるミニ財布として、当時は男女兼用のアイテムとして認知されていました。現在の流行の兆候を見ると小ぶりなサイズ感は現代でも人気が出そうな気がしますね。ぜひ、リバイバルとして発売してほしいものです。さらに、お預かりしたポルトフォイユマルコの長財布版になるとポルトフォイユブラザというお品物がございます。LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)のラインナップは数が多く覚えられないように感じますが、付けられている名前にもある一定の法則があり見ていると面白いのでぜひ、機会があれば観察してみてくださいね。では、LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)へ修理のご依頼を頂いた二つ折り財布を見ていきましょう。

修理リペアの実例概要

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こちらが修理のご依頼のあったルイ・ヴィトンのポルトフォイユマルコの二つ折り財布になります。長年使われてきたようで全体的に劣化しており、曲る部分は経年劣化で裂けてしまっているようにもみえます。ルイ・ヴィトンのモノグラムラインに使われている生地は本革ではないことは皆様ご存知でしょうか?本革にとても似ている生地ですが”トアル地”という合成皮革素材です。詳しくは後ほどご説明しますが、一番負荷のかかりやすい両側の曲がり角の部分の生地がボロボロとちぎれて裂けてしまっています。この状態まで来てしまうと裁断面の補修である”コバ修理”だけでは修理が出来ません。もし仮に”コバ修理”で補修が出来たとしても使っているうちにすぐにコバが剥がれてきてしまいます。このような場合には”革あて修理”という修理内容をご提案させて頂いております。”革あて修理”というのは亀裂の入った修理箇所に新しい革をあてがい一緒に縫い付けるパッチワークのような修理方法です。見た目には修理した箇所がわかりますが、自分だけのルイ・ヴィトンとして再度愛着を持たれる方もいらっしゃいます。お客様から修理内容について了承を頂いた上で修理に入りますのでご安心くださいね。

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先程、説明をしたルイ・ヴィトンのモノグラムに使われている合成皮革素材の「トアル地」ですが、合成皮革素材を使う理由は動物保護の目的もあるようです。本革でないと聞いて驚いたのではないでしょうか?トアル地とは、エジプト綿にポリ塩化ビニルを塗布しコーティングした素材のことを指します。 「PVC」レザーにあたり、防水性、耐久性に優れています。 傷が付きにくいこともあり、使いやすさ、お手入れのしやすさでも非常に優秀です。しかし、長年使っていくと様々な劣化が生じてきます。こちらもルイ・ヴィトンの修理でご依頼いただくことが多いのですが、本革と同様トアル地も負荷が何度もかかる部分は、経年劣化により剥がれたりひび割れが起こります。最悪の場合、その部分がちぎれてしまい生地自体がなくなってしまうこともあります。写真をズームして見てみると今回お預かりしたルイ・ヴィトンのポルトフォイユマルコも例外ではなく一部の生地がちぎれて無くなっておりました。お客様より正式に”あて革修理”のご依頼をいただきましたので修理に入らせていただきました。また、生地を合わせている縫製も解けていたため縫製修理も行うことになりました。

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こちらが”革あて修理”が完了した修理箇所を近くからみた写真です。この様に同系色の伸縮性のある本革をあてがい縫い付けて修理を行いました。ルイ・ヴィトンの財布側のトアル地も生地自体が硬いので修理する際には工業用の八方ミシンか細かい部分は手縫いでしっかりと縫い込んでいきます。修理で使う糸も革用のもので太いため簡単には解けずに修理後も安心です。今回は両サイドとも劣化が激しかったので、あて革も気持ち大きいサイズでの修理となっています。ルイ・ヴィトンの財布の修理では珍しくない修理内容となっていますので安心してご依頼くださいね。お客様の要望にもよりますが、今回の革あて修理ではルイ・ヴィトンのオリジナルの糸と革の色に似せて修理をしていきました。仕上がりはいかがでしょうか?ルイ・ヴィトンの修理箇所はわかってはしまいますが馴染みやすい色を選ぶことで違和感のない仕上がりになったのではないでしょうか?また、あてがう革の色によってはワンポイントになるかもしれませんね。ルイ・ヴィトンのメーカーではお受けしていないような修理のご提案が可能です。様々なルイ・ヴィトンの修理はREPAIR-SHOP HIRAISHIYAにご相談頂ければと思います。

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そして、ルイ・ヴィトンの財布に亀裂やちぎれが出ているような今回の場合のほとんど他に合わせて劣化がみられるのが、コバの部分です。今回のルイ・ヴィトンの場合、お札入れの部分のコバが剥がれてしまっていることにより内側の革とトアル地が剥がれてしまっていました。これでは見た目が良くないだけでなく使用する際にも問題が出てきてしまっている状態でした。コバ以外の縁にも劣化が見られたので革をあてがい縫い付けて補修いたしました。また表面がトアル地で内側には本革を使用している場合には、乾燥が進むとトアル地が収縮し、内部のレザーとサイズが合わなくなると反りが出てきてしまいます。そこで本革とトアル生地に共通しておすすめなメンテナンスが「保湿」です。今回お預かりしたルイ・ヴィトンにも専用のクレンジング剤でクリーニングをした後は専用の保湿剤を使い仕上げております。お客様のお手元に戻られたあとも定期的な保湿をおすすめいたします。以上で、ルイ・ヴィトンの”ポルトフォイユマルコNM”の修理内容のご紹介が全て終わりました。ルイ・ヴィトンの修理でお困り事がございましたら、REPAIR-SHOP HIRAISHIYAへぜひご相談ください。