2024/03/24

ルイヴィトン修理リペア

コバ修理

こんにちは。Louis Vuitton(ルイヴィトン)修理専門店のREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)です。今回Louis Vuittonの修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)でご紹介するのはLouis Vuittonのショルダーバッグのコバ修理とクリーニング修理のご依頼です。こちらのデザインは「エピ」と呼ばれており、ルイヴィトンを代表するモデルラインのひとつです。ルイヴィトンのデザインといえばモノグラムやダミエが人気だと思われがちですが、エピは1985年に登場し現在まで世界中の方々から人気を集めてきました。ルイヴィトンが日本に進出したのが1981年なので、エピはルイヴィトンの日本上陸から4年後に誕生しているということです。およそ40年もの長い間エピラインのアイテムが発売されていることからもLouis Vuittonを代表するモデルラインのひとつであるということが分かりますね。「エピ」とはフランス語で「麦の穂」という意味があります。エピという名前の由来は、線状に流れるような細かい型押しが、風になびく麦の穂のような風景を思わせることからエピと名付けられました。なぜ麦の穂なのかと疑問に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、麦の穂はヨーロッパでは昔から豊かな恵みを象徴する幸運のしるしとされてきました。豊かな恵みの象徴である麦の穂は、まさに高級ブランドにふさわしいモチーフと言えるのではないでしょうか。素材の特徴としましてエピには「グレインレザー」という上質な素材が使われています。グレインレザーとは、いわゆる本革のことであり、耐久性に優れているのが特徴です。アメリカなどではドレスシューズなどにも使われており、その寿命はおよそ40年も持つとも言われています。そんなグレインレザーを使用したエピラインはもちろん耐久性に優れていますので長く愛用できるアイテムと言えるでしょう。また、細かい型押しのデザインのためシワなどが目立ちにくく、いつまでも美しい風合いを保ち続けてくれます。さらに、陰影により色彩も多少変化するので同じカラーでも光の当たり具合によって微妙に違った雰囲気になります。レザーそのものは無地なのでとてもシンプルですが、このような絶妙な変化を楽しめることで飽きることなく長い間愛用できますね。

修理リペアの実例概要

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それでは、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)へ修理のご依頼をいただいたショルダーバッグを見ていきましょう。こちらが今回Louis Vuitton(ルイヴィトン)の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYAでお預かりした「フリーラン」です。フリーランはLouis Vuittonの中でもとても希少なモデルで中古市場などで高い人気を集めています。中央にあるゴールドの留め金具がポイントとなっていて、長さを調節すればハンドバッグでもショルダーバッグとしても使える2wayバッグです。クラシカルなフォルムと光沢感のあるデザインから、高級感あふれるアイテムとなっています。内側には仕切りが付いているので収納力も抜群です。エピは独特の型押しが特徴的ではありますがパッと見ただけではルイヴィトンとは気付きにくいでしょう。そのためさりげなくルイヴィトンを持ちたいという方にお勧めです。今回は長年使用していたことによるコバの劣化と全体的なくすみや汚れが気になるとのことで修理のご依頼をいただきました。

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コバとは革の裁断面のことを言います。漢字では「木端」と書き、文字通り木材の裁断面を意味する言葉で、英語では「edge」と言います。革を使用したバッグや財布のコバ部分は見た目を綺麗に整えられて商品化されているのが一般的ですが、一部の革製品には「切り目仕立て」と言いコバを隠さずにむしろその状態を活かしてデザインされているものもあります。しかし、コバを切りっぱなしの状態にしておくと革の断面の繊維がほつれて革と革の貼り合わせ部分が割れてしまったり、コバが黒ずんでしまったりなど、劣化が早くなってしまいます。そのため、コバの仕上げは製品の美しさと耐久性を大きく左右する重要な作業なのです。弊社でコバを修理する際はまず、現在劣化しているコバ剤をきれいに整えます。コバ剤が硬く割れている状態の場合はやすりで削っていきます。反対にコバ剤がべたべたしている状態のときもあり、その場合はアルコールでべたつきが無くなるまで拭いていきます。このように、その時のコバの状態によって最初の整える作業が変わってきます。今回のご依頼品はべたべたではなく硬く割れている状態だったので、全体的にやすりで削り表面を滑らかに整えました。

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こちらが”コバ修理”が完了した修理箇所を近くから見た写真です。コバ剤が劣化して剥がれてしまい革の断面が見えている状態でしたが、コバを新たに塗り直すことによって断面を補強し見た目の美しさも元通りとなりました。先ほどお伝えした整える作業の後はすぐに新しいコバ剤を塗るのではなく、まずは滑らかにした革の断面をならす専用のコーティング剤を塗ります。そのあとコバ剤を塗るための下地を塗り、その上からコバ剤を塗っていきます。このようにコバの修理を行う際は専用の液を何層にも重ねて塗っていきます。そうすることで耐久性が上がり劣化しづらいコバを作ることができるのです。コーティング剤やコバ剤を塗っていくときはつまようじや綿棒、細いコバ専用の棒などを使って細かい作業を進めていきます。革の断面から液がはみ出てしまうと見た目が悪くなってしまいますのでとても慎重な作業です。さらにコバ剤を塗るときは注意が必要です。コバ剤にはポリウレタンが入っていて、ポリウレタンは温度や湿度の変化に弱く劣化しやすい素材です。そのためコバ剤を塗りすぎると劣化が早くなってしまうのであまり重ねすぎないように適度な量を見極めなければいけません。

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このようにコバを修理するということは長く製品を愛用していくための重要な作業のひとつだということがお分かりいただけたかと思います。コバを塗っていない、または簡単な顔料を塗っただけのものは塗料が簡単に剥がれてしまい製品の耐久性が大きく左右されます。また、コバが劣化した状態でずっと使い続けているとコバ以外の劣化も引き起こす可能性もあります。そのため、コバの劣化が気になってきたときはぜひREPAIR-SHOP HIRAISHIYAへご相談くださいませ。以上で、今回のLouis Vuitton(ルイ・ヴィトン)の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)の修理内容のご紹介を終わらせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました。Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)では、Louis Vuittonの正規店では断られてしまった修理内容もお受けできる場合がございますので、ぜひ一度ご相談くださいませ。お客様のご利用をスタッフ一同お待ちしております。