修理後のルイヴィトン製品を長持ちさせるために

2024.11.19

いわずと知れた人気ラグジュアリーブランド「ルイヴィトン」。世界中で愛され、日本国内でも老若男女問わず支持を得続けています。流行の最先端をゆくルイヴィトンは、常に新しいデザインを生み出しながら今もなお成長を続けています。

1.ルイヴィトン製品の修理について

ルイヴィトンは自社製品の修理も受け付けており、年間当たりの個数制限はあるものの、革製品をはじめ時計やアクセサリーの修理など幅広く対応しています。自社で使用している部品と同じものを使って、熟練の職人が修理してくれるという点から利用者も多いです。

高級品且つ長年愛用し続けたい品物であるからこそ、こういったアフターケア・メンテナンスサービスが行き届いているのはとてもうれしいですよね。

職人による手作業での修理となる事や、オリジナルパーツを使用するという点から、仕上がりまでの納期が長めです。在庫状況に応じて部品等の仕入れ待ちが生じることもあるようです。廃盤になってしまったものは、新しく部品の生産などをおこなっていない為、現在ある部品の在庫がなくなってしまったら修理を受け付けてもらえなくなる可能性があります。実際、廃盤モデルの修理を断られてしまったという声も聞かれます。

ルイヴィトンはロングランモデルも非常に多いですが、コラボ品や短い期間で販売が終了となってしまったモデルもあります。現行モデルも、廃盤となってしまう可能性は0ではない為、丁寧に使い続けたいですね。

REPAIR-SHOP HIRAISHIYAは、ルイヴィトンをはじめとしたさまざまなラグジュアリーブランドの革製品の修理、クリーニングを承っております。(※ルイヴィトンでは対応可能となっている時計やアクセサリー、キャリーケースのキャスター修理などは、弊社ではご対応いたしかねますので予めご了承くださいませ。)

お送りいただいたお品物一つ一つ見積りをおこない、それぞれに適した修理方法をご提案いたします。部品の交換については代替品での対応となり、ルイヴィトンのロゴなどの刻印がされていないパーツでのお直しとなります。

2.ルイヴィトン製品のメンテナンスのポイント

修理をしたその先も長く綺麗に使い続けていきたいですよね。ここからは、ルイヴィトン製品に使われている素材ごとに特徴を踏まえながらメンテナンスのポイントについて解説していきます。

ぜひ今後のメンテナンスの際にご活用ください。

ルイヴィトンといえば「モノグラム」や「ダミエ」といった模様が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。これらの模様があしらわれたネヴァーフルやジッピー・ウォレットなどは非常に人気が高く、愛用されている方も多いです。

こういったルイヴィトン製品に使用されている生地は「トアル地」というものが使われています。トアル地とは、エジプト綿にポリ塩化ビニルを塗布しコーティングした素材のことを言います。「PVC(ポリ塩化ビニル)」と呼ばれ、表面が硬くツルツルとした手触りをしています。防水性・耐久性に優れているため水や中性洗剤でのお手入れが可能です。加工がしやすく、抗菌や防汚のような機能も付けやすく、非常に機能的です。比較的汚れに強い傾向にありますが、汚れを放置してしまうとカビ発生の原因となるため、万が一表面が汚れてしまった場合には速やかに拭き取ることをオススメします。外出時に雨が降っていた場合なども、拭きあげてから保管することでトラブルを避けることが出来ます。

ルイヴィトン製品のハンドルやベルトに使用されているヌメ革。厳正な基準に基づき選定されたヌメ革は、植物タンニンによる鞣し加工が施されており、そのナチュラルな質感が革の高級感を際立たせています。REPAIRーSHOP HIRAISHIYAでの修理の場合は基本的に新しいヌメ革を切り出して修理をおこなっています。そのため、これまでのエイジングはリセットされ、また新しく「革を育てていく」ことが出来ます。

乾燥が大敵である革製品は、ブラッシングやオイルケアが欠かせません。ヌメ革は革の中でもブラッシングの効果が比較的高いとされています。使用後のブラッシングで革表面のキメを整えながら埃や汚れを取り除くことで、ツヤ感も維持することが出来ます。丁寧にケアをしながら自分だけの革を育てていく時間こそ、革製品を持つ醍醐味といえますね。

オイルケアをおこなう際はミンクオイル、サドルソープ、レザーローションといったレザーが濃色に変化する物質が含まれているものは使用を避けましょう。レザーは時の経過と共に徐々に摩耗していくため、上述の化学薬品を使用することでレザーの品質と全体の色合いを損なう可能性があります。

万が一汚れが付着してしまった場合には、化学薬品の使用は避けて軽く水で濡らした布で優しく拭き取るようにしましょう。雨などで濡れてしまった場合には、毛羽立ちの無い乾いた布で拭きましょう。

金属製の部品が使用されていることの多いルイヴィトン製品。パーツの錆が気になる方も多いのではないでしょうか?

金属部品は雨(水)や湿気に弱く、長時間触れていると錆びてしまいます。また、傷がついた部分から徐々に錆びていく傾向があるため、硬いものにぶつけたり何かに擦れ続けてしまう事の無いように注意する必要があります。お財布はコンパクトなものが多いため、そのままズボンのポケットに入れて使われる方もいらっしゃいますが、座ったときなどに擦れたり傷つく可能性があるので、長持ちさせたい方はバッグなどに入れて持ち歩くことをオススメします。

ファスナーなどは特に使用頻度が高いため、劣化や摩耗のペースが速いです。部品自体の耐久性を挙げる方法として、防錆剤(ぼうせいざい)を塗るほか、グリスなどでコーティングするという手段があります。パーツに加わるダメージを軽減することで長く使い続けることが出来ます。

3.ルイヴィトン製品の保管方法のポイント

ルイヴィトン製品の修理相談時の特徴として、自宅での保管中に何らかのトラブルが生じてしまうケースが多いです。

  • 押し入れに収納していたが久しぶりに見てみたら内装がはがれていた
  • 使用後、都度箱に収納していたがべたつきが生じてしまった
  • 日の当たらないところに置いていたが変色してしまった

修理依頼前の保管状況などをお伺いしてみると、このように【大切に保管していたはずが…】というお客様の声が多数聞かれます。ではなぜ、丁寧に扱っていたにもかかわらず劣化や変色が起きてしまうのでしょうか?この原因について詳しく解説していきます。

アイテムの劣化・変色に大きく起因するものとして挙げられるのが「湿気」です。

保管環境によって多少差はあるかと思いますが、締め切った環境というのは湿度が高くなりやすいです。主な理由としては空気の流れがないことと日が当たらないことにあるかと思います。

ほとんどの人が、「革製品はデリケートであるため取り扱いには注意が必要」という認識を持っているかと思います。それゆえに日の当たらないところへしまい込むというのが大まかな流れですが、実はこのしまい込むことが劣化の進行を助長することにつながってしまっているのです。

またもう一つの大きな要因として、日本特有の気候が影響していると言えます。ルイヴィトンの生まれたフランスが位置するヨーロッパは気温があまり高くなく湿度も低いのに対し、日本は気温と湿度が高い気候です。そのため、フランス(ヨーロッパ)で同じものを扱うときと比べ湿気の影響を受けやすいのです。

あくまでも避けるべきは直射日光であって、それが守られていれば収納の奥底に置いておく必要はないのです。湿気を取り除くためには空気の流れを作る必要があります。収納の扉が閉まったままであったり、こまめな換気をしないと、空気が滞留してしまいます。押し入れやクローゼット、納戸などの収納は意図的に空気の流れを作ろうと意識をしないと空気がとどまりやすい所に配置されています。主に建物の北側や窓から離れたところに設計されているので、日当たりが悪く湿気がこもります。

箱の中にしまったままにせず、クローゼットの扉を開けておいたりサーキュレーターで室内の空気を循環させることで空気の流れを作り、湿気が溜まるのを防ぐことが出来ます。

万が一、お手持ちのルイヴィトンバッグにべたつきや剥がれが生じてしまっていた場合には、速やかに修理をおこなってくれるお店へ問い合わせをしましょう。自身でどうにかしようと無理にこすったり洗ってしまうと、さらに状況が悪化してしまう可能性があるため、溶剤を使っての拭き上げ等はあまりおすすめできません。

クリーニングや内装の交換など、それぞれのお店で適切な対応方法を案内してもらうことが出来るので、その内容に沿って修理の依頼をしましょう。

REPAIR-SHOP HIRAISHIYAの場合ですと、内装のべたつきや剥がれに関しては「内装交換」という形でご提案させていただくケースが多いです。こちらの修理方法は、バッグの内装の生地を張り替えるというものになります。剥がれやべたつきは使用されている素材の特徴が起因しているため、こういったトラブルの起きない素材を使用して全体の張替えをおこないます。REPAIR-SHOP HIRAISHIYAの場合は「シャンタン生地」というものを使用します。光沢のあるツルツルとした素材で、ルイヴィトン製品の外装ともよく馴染む生地となっています。基本的に、もともと使用されていた内装生地の色味に近いもので張替えをおこなうため、違和感の少ない仕上がりとなります。

4.まとめ

いかがでしたか?

本日は、修理後のルイヴィトン製品を長持ちさせる方法について、「メンテナンス」と「保管」の2つの観点に着目してご紹介してきました。

長く使い続けるためには、「これだけやれば大丈夫」「1回のメンテナンスで十分」という事はなく、ちょっとしたメンテナンスを定期的に繰り返し、コツコツ丁寧におこなっていくことがポイントです。

繊細な技巧と素材の持つ魅力を目いっぱい味わいながら、メンテナンスも楽しんで余すところなく「ルイヴィトン」というブランドを堪能し続けたいですね。

REPAIRーSHOP HIRAISHIYAではルイヴィトンをはじめとする数多くのお品物の修理・クリーニング実績がございます。革製品は一つ一つ使い方などによって見た目にも質感にも個性が出る、まさに十人十色のアイテムです。REPAIRーSHOP HIRAISHIYAでもルイヴィトンの品物を何個も受け付けていますが、一つとして同じ状態の品物はありません。お品物の状態、劣化の度合いはもちろん、修理方法も様々です。

REPAIR-SHOP HIRAISHIYAはお品物の状態に合わせたご提案を心掛けております。ぜひお手元のお品物について、お困りごとなどございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。


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