Louis Vuitton 財布のリペアについて
2023.02.06
言わずと知れた人気ブランド、Louis Vuitton。老若男女問わず使いやすいアイテムが魅力ですよね。当社でもバッグや財布、靴などいろいろなアイテムをお預かりしております。その中でも今回は、財布の修理についてご紹介していきます。
1.修理箇所
ご紹介していく修理箇所はファスナー部分。その中でも今回はスライダーの修理です。画像を見ると、引手とつなぐ部分が折れてしまっていますね。
1-1.折れてしまう原因は?
強く引っ張りすぎてしまったり、経年劣化が主な原因です。このタイプの財布はラウンドファスナーという3方向をぐるりと囲うタイプのファスナーで収納力が高いです。ついついたくさん入れたくなってしまいますが、あまりたくさん物を入れてしまうとファスナーが閉めにくくなってしまいます。この収納力を支えるファスナーですが、厚みが増していくにつれて引手を引っ張る力が強くなってしまうので、スライダーにも引手にも負担がかかってしまいます。今回のようにスライダーの柱部分が破損してしまったり、引手の上部(わっかの部分)がちぎれてしまう可能性があります。また、金属ですので水や雨の中での使用は好ましくありません。濡れた状態でそのまま放っておいてしまったりすることも錆や劣化の原因となります。
1-2.対策方法
財布の中身が増えすぎないようにこまめに整理をしたり、ファスナーが食ってしまった際に無理やり引っ張らないことが対策として効果的です。また、街中でポケットにそのまま財布を入れて使っている方を見かけることもありますが、椅子に座る際などに金属がぶつかって傷が出来てしまうと、そこからだんだんと空気中の酸素や水分と化学反応を起こして徐々に錆びてきてしまうのです。そのまま放っておいてしまうと、金属の表面がじわりじわりと錆で覆われていってしまいます。やがて少しずつですが劣化が進んでいきます。使用している中での経年劣化は避けられませんが、もし濡れてしまったら外出先の室内やご自宅で丁寧に拭き上げたり、高温多湿な場所での保管を避けるなど、こまめなお手入れや簡単な注意をするだけでも金具の劣化を抑制することができます。
2.お直し方法
ここからは実際にお直しした財布の写真を見ながらお直し方法を紹介していきます。あくまで一例でございますので、お預りしたお品物の状況によって修理方法は異なる可能性がございます。
2-1.引き手部分
今回、スライダーが破損してしまった際取れてしまった引き手は、お客様が保管されておりましたので一緒にご郵送いただきそのまま使用いたしました。万が一スライダーが破損してしまった際に併せて引手も紛失してしまった、というような場合でも代替品にて修理を承っております。この際、【Louis Vuitton】のロゴの入っていない引き手をつかっての修理となります。ご理解とご了承のほどよろしくお願いいたします。
2-2.スライダー部分
今回こちらは本体の一部が折れてしまっていたため、ファスナー交換という形の対応をご提案させていただきました。このような場合、一度縫製をほどき新しいファスナーを付けなおしていきます。この際金具の色や縫合に使用する糸は、基本的に元々ついていたものと同じ色味の物を使用いたしますので、修理前後を比較しても違和感なくお使いいただけるかとおもいます。付け替えの際はもともと縫われていた部分の糸を外したりクレンジングで汚れを丁寧に落としていきます。
3.ご自宅でのメンテナンスの注意点
ファスナーの滑りが悪くなってきた、少し錆びてきているような気がする、というときにご自宅でメンテナンスをしようと思われる方も多いと思います。その際ご注意いただきたいのが潤滑剤や溶剤をつける場所です。金属以外の部分についてしまうと変色してしまう可能性がとても大きいです。また、独特なにおいがするものが多く、若干匂いがついてしまう可能性もありますので、ご注意ください。吹き付ける際は金属の周りを布で覆ったり、弱目に吹きかけるなど金属以外の部分に溶剤が触れてしまわないよう準備が必要です。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、Louis Vuittonの財布のお直し方法についてご紹介してまいりました。また、当社のインスタグラムやホームページで修理前後の写真を随時公開しておりますので、ぜひご参考までにご覧ください。また、ホームページ内には無料カウンセリングの専用フォームをご用意しておりますので、ご注文前の疑問な点やお困りごとなどお気軽にご連絡くださいませ。(お写真を合わせて添付いただきますと、ご案内ご説明がスムーズです。)
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