ルイヴィトン製品が「修理できない」その原因と対応方法

2024.08.21

誰もが知る人気高級ブランド、ルイヴィトン。洗練されたデザインは世界中の人を魅了し続けています。日本人のアンバサダー就任もたびたび話題になり、日本国内でも幅広い年齢層から支持を集めています。

ファッション性はもちろん、機能性にも優れているルイヴィトンはアイテムの持ちが非常によく、1つのアイテムを長年大切に愛用されている方が多い印象を受けます。しかし全く壊れない・劣化しないというわけではありません。使っていれば当然部品が壊れたり革がひび割れたりというトラブルが起こります。

実際にこういったトラブルが生じ、修理を依頼した経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし逆にルイヴィトンストアや、修理専門店に持ち込んで、修理を断られてしまったという声を聞くこともあります。

本日は、断られてしまうケースとはどういったものになるのか、万が一断られてしまった場合どうすればよいのかについて解説していきます。

1.ルイヴィトン製品の修理を依頼するには

ルイヴィトン製品の修理をおこなってくれるお店は複数存在します。それぞれ依頼するお店によって特徴がありますので、まずはそちらについて解説していきます。

ルイヴィトンではリペアサービスを提供しており、職人たちが高い技術を用いて修復をおこなってくれます。国内のルイヴィトンへ直接持ち込むことで修理依頼が可能です。また、お住まいの地域周辺にルイヴィトンがない場合でも、修理申込書と該当する品物を郵送することで修理依頼が出来ます。

修理内容やかかる費用などについてホームページで概算が提示されています。

修理専門店はそれぞれのお店によって受付形態が異なります。持ち込みでの受付なのか、郵送での対応なのか、送料はかかるのか、など必要な手続きやかかる費用も変わるため予め確認が必要です。REPAIRーSHOP HIRAISHIYAではお電話、或いはWebサイトにてご注文を承っております。Web注文は24時間いつでもご利用いただけます。お見積りには現物の確認が必要となります為、注文後に発送手配をおこなっていただく必要がございます。

2.ルイヴィトン製品が修理できないケース

ルイヴィトンの修理の中には、ルイヴィトンストアや我々のような修理専門店でも受付出来ない場合があります。ご依頼いただいたお客様の声などをもとに、修理が出来ないケースについて解説いたします。

ルイヴィトンストアも弊社も様々な修理をおこなっておりますが、中には対応していない修理内容もあります。ルイヴィトンで修理を断られてしまうものの例として革製品の色あせの補色が挙げられます。ルイヴィトンは補色や染め替えについては受付をおこなっていないため、色味について気になる部分がある場合はほかの修理専門店への相談が必要となります。

補色や部品の交換、時計の修理・電池交換などは特に修理先によって対応、修理の可否が大きく異なります。REPAIRーSHOP HIRAISHIYAでは「スーツケース等のキャスター交換、時計の電池交換、オーバーホール」は受け付けておりません。

ルイヴィトンは正規店での購入が主ですが、中には「並行輸入品」を購入される方もいらっしゃいます。並行輸入品は販売業者独自のルートで入手されるため、正規店での購入と比べて安く手に入れることができるというメリットがあります。また、日本での販売予定がないモデルも輸入される場合があります。なかなか海外に行く機会が持てない場合でも、海外限定のモデルが入手できる可能性があるため、あえて並行輸入品を購入される方もいらっしゃいます。

メリットの多いように感じられる並行輸入品ですが、実はルイヴィトンストアでは修理が断られる場合が多いため、注意が必要です。これは仕入れ先があいまいだったり、海外での販売予定だったモデルの場合パーツの仕入れが困難なのが原因であると考えられます。

断られてしまうケースの3つ目として挙げられるのが、コピー品の持ち込みです。先ほどの並行輸入品購入もリスクがあります。というのも並行輸入品はネット通販などの場合、仕入れ先が明記されていないことがあります。そのためコピー品を購入してしまっている可能性も大いにあり得るのです。

ルイヴィトンは、正規店で購入された本物の製品しか修理をおこないません。真贋の確認は製品内に入れられたICチップによって確認ができるとされています。

ICチップ導入前はシリアルナンバーで判別をしていましたが、徐々に精巧なコピー品が出回るようになり刻印での判別も困難となりました。このICチップは、ルイヴィトンのコピー品との区別をつけるために取り入れられたものです。

ルイヴィトンは非常に人気の高いブランドです。もともとの製品の流通量が非常に多いですが、実はコピー品も多く存在します。近年は模倣の精度が上がっており偽物と見抜くのが難しいものもあります。時代の流れや模造品のクオリティが上がってきたことなどを受け、ルイヴィトンではICチップでの判別が活用されています。シリアルナンバーと比較して一見分かりにくい「チップの内蔵」は非常に効果があると考えられます。

最近ではICチップが入っているかを確認できるアプリも登場しています。(※ルイヴィトンの正規のサービスではありません)中には実際に使ったことがあるという方もいらっしゃるかもしれませんね。こういったアプリで注意が必要なのが性能です。こういったアプリはあくまでもICチップが入っているか否かの確認しかできません。

実は現在すでに、チップが内蔵されたコピー品も出てきています。ICチップ内蔵の反応があったということだけを理由に安心してしまうと危険です。正規のICチップの中に入っている情報は関係者しかわからないので、コピー品に入れられているICチップの情報は正しいものではありません。

ルイヴィトンはアイテムの入れ替わりが非常に激しいブランドです。新しいデザインやコラボ商品などが数多く販売されますが、それと同じように廃盤となるモデルも数多く存在します。こういった廃盤モデルが今後再販になる可能性は非常に低く、とても貴重なものであるため中古市場にもなかなか出回らなくなります。今、手元にあるものを出来るだけ良い状態で、長く使い続けたいと考える方も多いのではないでしょうか。

しかし残念ながら、ルイヴィトンストアでは廃盤となってしまったモデルは修理を断られてしまう可能性があります。これはアイテムの製造・管理体制に原因があります。ルイヴィトンでは、廃盤となったモデルの部品はそれ以降製造されません。そのため、廃盤・製造されなくなった時点で残っている部品が、修理部品の在庫という事になるのです。そのため、修理依頼時点で該当するパーツの在庫がない場合、修理自体の受付が出来ないという事になってしまうのです。

3.ルイヴィトンストアで断られた修理

ここからは、実際にルイヴィトンストアに依頼して断られてしまったケースについてご紹介していきます。同様の内容でREPAIR-SHOP HIRAISHIYAにご依頼いただいた場合についても解説していきます。

ルイヴィトンでは長年の使用による色あせなどについて、修理対応を行っていません。REPAIRーSHOP HIRAISHIYAではもともとのお色味に合わせて染料の調色し、染色作業を行っております。

コピー品の修理についてはお店によって対応が異なります。REPAIR-SHOP HIRAISHIYAの場合、ご依頼(お送り)いただいたお品物がコピー品であったとしても、通常通り修復作業をおこないます。また、正規品かコピー品かが明瞭でないものについてもに同様に作業をおこなっております。REPAIR-SHOP HIRAISHIYAではお送りいただいた製品の真贋鑑定を行っておりません。

ルイヴィトンでがは廃盤となってしまったモデルの修復は断られてしまうケースが多いです。しかし、代替品の修理でも良い場合であれば修理専門店で修理を受け付けてもらえることがあります。REPAIR-SHOP HIRAISHIYAでも、廃盤となってしまったモデルの修理を受け付けています。できる限り似た形状・色味の部品をしようして修理をさせていただきます。

ルイヴィトンでは一部の金属製のパーツに「Louis Vuitton」「LV」と刻印があるものがあります。これはルイヴィトンでしか製造されていません。そのため、これらの刻印がされた部品を使っての修理は基本的にルイヴィトンでしかできません。

REPAIR-SHOP HIRAISHIYAで修理をおこなう場合には代替品(形状や色味が似ているもの)を使用しての修理となります。つまり「Louis Vuitton」「LV」の刻印はない部品ということになります。

例外として、部品の破損状況によって現状使用されている部品が流用できる場合は、そのまま付属していた部品を使用して修理する場合があります。修理の可否については実際に現物を確認させていただいての判断となります。そのため、事前のお問い合わせ時点では修理の可否については明言しかねることを予めご了承くださいませ。

もう一つ刻印がされている部品として革製(主にヌメ革)のタグなどがありますが、こちらの修復については新しいヌメ革を切り出して付けなおし(あるいは張替え)を行います。そのため、「Louis Vuitton」の刻印やこれまでのエイジングはなくなってしまいます。

ルイヴィトンストア以外の修理専門店で修理をおこなった場合、今後ルイヴィトンでのリペアサービスの利用が出来なくなってしまいますのでご注意ください。

4.まとめ

様々な事情でルイヴィトンストアでの修理が受け付けてもらえないことがあります。その他の修理専門店などのサービスをうまく活用しながら長く使い続けていきたいですね。それぞれ特徴やメリットデメリットがあるので、しっかり把握したうえで依頼することが大切です。

今あるものを長く大切に使うという傾向が強まりつつある現代。その中の一つの取り組みとして我々が出来ることは、こまめなメンテナンスや必要な修復をし、少しでもきれいに使い続けるということなのではないでしょうか。REPAIR-SHOP HIRAISHIYAも、そのために全力でサポートさせていただきます。

REPAIRーSHOP HIRAISHIYAではルイヴィトンをはじめとする数多くのお品物の取り扱い実績がございます。同じモデルの品物を何個も受け付けていますが、一つとして同じ品物はありません。お品物の状態によってその度合いや修理方法は様々。本日は修理を中心にお話をさせていただきましたが、REPAIRーSHOP HIRAISHIYAでは内装外装のクリーニングなども承っております。お品物の状態に合わせたご提案を心掛けております。ぜひお手元のお品物について、お困りごとなどございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。


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