Louis Vuitton(ルイヴィトン)ポシェット・アクセソワールは登場から長いこともあり、様々なラインで展開されています。ご依頼品のモノグラムから始まり、ダミエ・エベヌ、ダミエ・アズール、マルチカラー、モノグラム・イディール、エピ、ヴェルニ、モノグラムの上から別の柄がプリントされたものではローズ、グラフティ、近年リリースされたものではダミエリシャスや、草間彌生、村上隆などのアーティストコラボも発表されていますね。派生したシリーズとしてはミニ・ポシェット・アクセソワールがあります。こちらはW15.5×H10.5×D4cmというミニマムなサイズ感で、必需品を入れておくのに最適なサイズ感と言えるでしょう。付属のチェーンで他のバッグへ着けてアタッチメントとして楽しむのも良いかもしれません。さて、旧型ポシェット・アクセソワールの話に戻りますが、このアイテムの特徴のひとつとして、着脱可能なヌメ革のストラップ(革紐ハンドル)が挙げられます。片側にはフックが付いており、反対側には革のスリッドにクルンと通すことによって本体と繋げるようになっています。
2025/08/24
ルイヴィトン修理リペア
LOUISVUITTONハンドル交換
こんにちは。高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店のREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)です。今回REPAIR-SHOP HIRAISHIYAがご紹介するのはLouis Vuitton(ルイヴィトン)のポシェット・アクセソワール(モノグラム・キャンバス)の革紐ハンドル交換です。Louis Vuitton(ルイヴィトン)のポシェット・アクセソワールは1992年頃に登場し、現在まで愛され続けているアイテムのひとつです。実は登場から2回のモデルチェンジを経ているポシェットで、発表された当初のサイズは約W21×H13×D3cmでした。そのまま持ち歩くというよりはバッグインポーチとして使われることが多かったそうです。確かにマチが約3cmであればバッグの中にあっても嵩張らず、必需品などを入れておける便利な整理アイテムとしても使用可能ですね。2013年のモデルチェンジでは約W23×H13×D4cmに変更されました。これはLouis Vuitton(ルイヴィトン)の定番商品であるジッピーウォレットがすっぽりと収まるサイズです。内側にはフラットポケットが追加されています。ストラップの長さも約30cmから約50cmへ変更されており、バッグの中だけでなく肩にかけて持ち歩いてほしいというLouis Vuitton(ルイヴィトン)側の意図があったのかもしれません。そして2023年のモデルチェンジでは約W23.5×H13.5×D4cmへと変更されています。こちらは現行品モデルで、前の形へファスナー付き内ポケット、フラットポケット、カードポケット、チェーンストラップが追加される形になっています。内ポケットも無いただいのポーチのような初代と比べるとバッグとしてこれだけで完結できるデザインへアップグレードされていますね。バッグやお財布はクレジットカードの普及やキャッシュレス化によってその機能的デザインを変化せざるを得ない状況にあります。ここ数年の流行であったミニバッグの人気も相まって、そこに入るサイズのお財布や、そもそもバッグごとお財布化するデザインも少なくありません。Louis Vuitton(ルイヴィトン)のポシェット・アクセソワールも現行品にはカードポケットが付いていることから、時代に合わせて変化していると言えるでしょう。今回のご依頼品は革紐ハンドルの長さからして初代(旧型)のポシェット・アクセソワールだと思われます。2013年に廃盤になっていますので、ご依頼主であるお客様が大切にご愛用されていたことが伺えます。
修理リペアの実例概要
本体においても、革をクルンとする方はサイドに直接Dカン(アルファベットのDの形をした金具のこと)が付いているのに対し、反対側(ストラップのフックを付ける方)はファスナーエンド(ファスナーの端の部分)に縫い付けられた刻印入りのヌメ革にDカンが取り付けられており、そこへフックをかける仕様になっています。これはかなり特殊な形状と言えるでしょう。このように面白さすら感じられるデザインはその時代の特色も表しているかのようです。現行品のポシェット・アクセソワールではこの仕様は廃止され、ストラップの両側にフックが付いているようです。旧型のデザインが好きという方もいれば、新型のデザインが好き、という方もいらっしゃるでしょう。これも時代に合わせてアップデートを続けてきたポシェット・アクセソワールの魅力の一つですね。しかし、旧型のストラップはクルンとなる部分が劣化しやすいという欠点があります。REPAIR-SHOP HIRAISHIYAでは過去に何度も旧型のポシェット・アクセソワールの革紐ハンドル交換のご依頼をお引きしています。ストラップはどうしても負荷がかかるパーツですので劣化するのは仕方のないことです。
とはいえ、今回のご依頼品を含め劣化して千切れてしまった箇所のほとんどがクルンとなっている部分でした。ヌメ革は使用とお手入れを繰り返すことで丈夫になっていく性質を持っていますが、Louis Vuitton(ルイヴィトン)ポシェット・アクセソワールのストラップはかなり細く作られているのに加え、スリットを入れることで更に細い箇所が生まれます。細い部分は擦れると削れて更に細くなるまでも早いため、純粋に劣化のスピードも速くなってしまうんですね。また、今回のご依頼品は端だけでなくストラップの中心辺りにも亀裂が入っていました。負荷がかかる部位はおおよそ決まっていますが、使用者の癖によっては意外なところに負荷がかかっていることもあります。例えばこのポシェット・アクセソワールでも鞄の中に入れてポーチとして使用されたものと、そのまま持ち歩くバッグとして使用されたものでは擦れる箇所が異なります。バッグインポーチとして使用されたものは角や縁周りの擦れが多くなりますし、後者はストラップの劣化が最初に見えるでしょう。そういった違いがあるため、例え同じ型のバッグから同じ修理を依頼されたとしても状態の確認は必須です。
REPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)ではご依頼品をひとつひとつ確認し、最適な修理方法をご提案しております。今回のご依頼品、Louis Vuitton(ルイヴィトン)ポシェット・アクセソワールでは革紐ハンドル(ストラップ)の交換をいたしました。元々ついていたハンドルを外し、型紙を作成して新しいヌメ革からその形に切り出します。そうして革の断面や諸々の処理をしたらバッグへ取り付け、完成です。エイジングが進んでいた革を取り換えたということもあり、新しいヌメ革へ交換した後は明るい印象になりますね。以上で、今回の高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)の修理内容のご紹介を終わらせていただきます。最後までお読みいただきありがとうございました。高級ブランドバッグ・財布等の修理専門店であるREPAIR-SHOP HIRAISHIYA(リペアショップひらいしや)では、高級ブランドの正規店では断られてしまった修理内容もお受けできる場合がございますので、ぜひ一度ご相談くださいませ。お客様のご利用をスタッフ一同お待ちしております。