ファーストシャネルバックにおすすめのマトラッセ
2022.11.16
こんにちは。REPAIR-SHOP HIRAISHIYAです。自分のご褒美や恋人のプレゼントにシャネルのバックを購入したいけど、どのバックを買っていいかわからないという方へ、革修理専門店から目線でおすすめのマトラッセを紹介させて頂きます。
目次
1.マトラッセとは
シャネルのバックといえばこの「マトラッセ」をイメージする方が多いのではないでしょうか。マトラッセとはフランス語で「詰め物をする、綿入れをする」、日本語で「ふくれ織り」という意味で文字通りバックの表面がキルティングになっておりふっくらと可愛らしい雰囲気が印象的なデザインです。チェーンバッグの女王ともいえる重厚感は発売以来、デザインを少しずつ変えて今も愛され続けている名品です。マトラッセをおすすめする理由3点を上げていきたいと思います。
1−1定番商品で安心
初めてのシャネルバックを持てたという喜びは1番大事な点ではないでしょうか?言わずとしれたマトラッセですがデザインも毎シーズン新作が出ており、斬新なデザインのものもあるので定番の黒を選ぶのも良し。人とかぶりたくない方はデザインを選べるのも魅力。
1−2様々なサイズ感
デザインもそうですがサイズ一つにとってもサイズが選べます。最近は小さい財布が流行し小さめなバックも人気です。また長く使いたい方は標準的なサイズのマトラッセ23あたりを選ぶと良いでしょう。
1−3修理がしやすい
定番で人気の型という事は修理も比較的しやすいということ。正規店での修理はもちろん、革修理専門店でも修理実績が多く経験を積んでいるためお客様の要望に沿った修理方法をご提案できる可能性が高まります。せっかくの高級バックですから長く愛用するためにも、将来修理をするときのことも考えて購入できると良いですね。
2.創業社長ガブリエル・シャネルの魅力
上記のように品物としての満足度のある使用感の他にも人気の理由はシャネルの歴史にあります。時は遡ること1883年のフランスミュール。創業者であるガブリエル・シャネルは生まれました。当時女性が当たり前のようにしていたコルセットを開放したことや、男性下着の素材であったジャージー素材をデザインに取り入れるなどあらゆる新しいことを成し遂げてきました。そんなガブリエル・シャネルの数ある名言の中から3つ紹介します。
2−1“美しさは、あなたがあなたらしくいると決めた時に始まる”
周りの目を気にしているうちは美しくなれない。自分は自分らしく生きたガブリエル・シャネルらしい言葉ですね。
2−2“流行は変化していくもの。だけどスタイルは永遠”
ガブリエル・シャネルが先駆けとなったモードなスタイル。シンプルであって上品な洗練したデザインは現代の人々にも愛され続けています。
2−3“最も勇敢な行為は、自分で考え続けること。そして声にだすこと”
現代になって女性の社会進出は進みましたが、当時のフランスはまだまだ男性社会。そんな中で、新境地を開くことは容易くはなかったはず。そんなガブリエル・シャネルが自分の信念を貫き、勇気をもって社会に訴え続けてきた姿に憧れる女性は少なくありませんでした。
3.キャビアスキン(牛革)かラムスキン(羊の革)どちらにするか
マトラッセには牛革でできたキャビアスキン(正式にはグレインドカーフスキン)と子羊の革でできたラムスキンがあります。マトラッセを買うと決めた後、次に悩むのが革の種類だと思います。ここでは2つの革の違いについて説明します。
3−1キャビアスキン(牛革)
キャビアと聞くとサメの革と思われがちですが、表面にキャビアのような型押し加工がされている牛革。ラムスキンと比べると経年劣化のスピードが遅く、マトラッセの魅力であるキルティングの膨らみが経年劣化によって小さくなってしまう症状も比較的遅く、長い間形状を維持する事ができます。
3−2キャビアスキンのメリット
- ラムスキンに比べ革が硬いので傷が付きにくい
- 傷がついても目立ちにくい
- 硬めのため元の形状を維持しやすい(ふっくら感を長期間キープ)
3−3キャビアスキンのデメリット
- 硬さがあるため傷がつくと補修しにくい
- 一度癖がつくと戻りにくい
- キャビアスキンは重さがあるためバック自体も重くなってしまう
3−4ラムスキン(羊革)
生後1年以内の羊の革で希少価値が高く最高級品とされる革です。表面がなめらかで柔らかい革です。非常にデリケートな素材であるため気をつけなければいけませんが、きめの細かいなめらかさはキャビアスキンにはないまた違った魅力があります。
3−5ラムスキンのメリット
- 柔らかく肌ざわりが良い
- 素材自体が軽いためバックも軽い
- 通気性が高い
3−6ラムスキンのデメリット
- 柔らかい革のため傷が付きやすい
- 希少な革のため牛革より高価になりがち
- 水分に弱いため注意が必要
- 牛革よりは耐久性が低い
まとめ
以上、シャネルで随一の人気を誇るマトラッセの特徴とシャネルの魅力、2つの革の説明と簡単にメリットとデメリットを紹介させて頂きましたがいかがでしょうか?
長持ちに関してはキャビアスキンが優位な印象ですが、ラムスキンもしっかりお手入れをすると長く綺麗な状態を維持できますし、なんといっても経年劣化を楽しみながら革を育てる事ができるのも革好きには嬉しいポイント。
最終的には好みの問題になってはしまいますが、
革の特性を理解してみると見方も変わってくるかと思います。創業75年のクリーニング技術を持つリペアショップHIRAISHIYAでは革のクリーニングや修理など様々なご依頼をお受けしております。愛用中のマトラッセの汚れが気になるなど不具合がある場合には、公式ホームページのお問合せフォームまたはお電話にてお気軽にご相談ください。
記事執筆者:クリーニング師 わたなべたかのり